今回はターゲティングについて考えてみたいと思います。
現在のマーケティング戦略は、STP戦略など市場を細分化してターゲットを絞る傾向にありますが、広い視野で見た場合、それが必ずしも正しいと言えるのでしょうか?
ターゲットを絞るのが間違いだと言っている訳ではなく、あえてできるだけ広いターゲットを設定するという逆の発想があってもいいのではないでしょうか。
ターゲットを絞ると、より対象とする消費者の心を掴むプロモーションがしやすく、購買率を高くすることができるので、ターゲットを絞った方が良いと言われています。
ただターゲットを絞ってしまうと、そのターゲットに特化してしまうため、どうしても市場が狭くなってしまいます。
もっと広いターゲットを設定していれば、他のセグメントの消費者にも購入してもらえたかもしれないので、もしかしたらターゲットを絞ったばっかりに機会損失が出ている可能性もあるのです。
私は、近年ユニクロ(ファーストリテイリング社)が大躍進を遂げたのは、ターゲットを広くしているからだと思っています。
ヒートテックが大ヒットした時のニュースを見ていると、20代や30代の女性だけでなく、その親である40代、50代の女性や男性など、性別を超えたあらゆる世代の方が購入していました。
ここで、もしユニクロがターゲットを絞り、20代や30代の女性に特化した商品開発をしていたらどうなったでしょうか?
20代や30代の女性が好むような、少し派手目のデザインしかなかったら、間違いなく他の年代、性別の人は購入しなかったでしょうから、大ヒットすることはなかったはずです。
つまり、ターゲットをあえて広くして、どんな人でも着ることができるスタンダードな商品にしたからこそ、ヒートテックは大ヒットしたのです。
もしかしたら、あなたの会社の商品を他のセグメントの消費者が求めているかもしれません。
プロモーション方法や商品のデザイン、別の使い方を説明するなど、ちょっとした工夫で大ヒットした商品はたくさんあります。
あなたの会社のマーケティング戦略の参考になれば幸いです。
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