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  • 最高のコンサルタントとは?

    今まで何人もの経営コンサルタントを見てきましたが、誰一人として「すごい」と思える人がいませんでした。

    本来会社によって全く異なるので、知的労働が多いはずなのに、本に書いているようなことをほぼそのままやるだけ。

    これではケース毎のマニュアルさえあれば誰でもできるような仕事です。

    当のコンサルタントは一生懸命やっているのかもしれません。

    しかし、第三者から見ればそのように映るのだからしょうがありません。

    誤解しないでいただきたいのは、経営コンサルタント全員がダメだと言ってる訳ではなく、あくまでも私の体験です。

     

    経営コンサルタントはプロである以上、会社を良くできなければなりません。

    しかし、世の中に本当に会社を良くできるコンサルタントがどれくらいいるのでしょうか?

    ビジネスは価値の委譲です。

    なんの役にも立たないコンサルタントなら価値を生み出していると言えるのでしょうか?

    価値のない物にお金を支払うほど無駄なことはありません。

     

    繰り返しますが、全てのコンサルタントがダメだと言ってる訳ではありません。

    良いかどうかわからないコンサルタントを雇うなら、その前に最高のコンサルタントを試した方が良いという話です。

    最高のコンサルタントとは、誰だと思うでしょうか?

    「それは私です」と言いたいところですが、私よりももっと優れたコンサルタントがいます。

    そのコンサルタントとは「お客様」です。

    お客様の声を活用するというのはいろいろな本で書かれていますが、あえてその重要性を書きたいと思います。

     

    焼き肉チェーン店の「牛角」がお客様の声を活用して成長したことは有名な話です。

    ではなぜお客様の声は重要なのでしょうか?

    商品やサービスを購入してくれるのはお客様です。

    ですから、顧客心理を誰よりもわかっているのは経営コンサルタントではなく、お客様自身なのです。

    誰よりも顧客心理がわかっている人がアドバイスをくれるのですから、これ以上のことはありません。

    しかも、その最高のアドバイスを経営コンサルタントと比べると、微々たる経費でしてくれるのですから、費用対効果も最高なのです。

     

    お客様の声の中でも特に重要なのがクレームや悪評です。

    クレームと聞くと面倒だと思う方が多いでしょうし、悪評などは耳を塞ぎたくなるかもしれませんが、クレームと悪評にこそ改善のヒントが隠されているのです。

    クレームは、顧客満足を高め、リピート率を向上させるヒントを与えてくれます。

    しかも、サポートセンターを設置しておけば、わざわざお客様の方からタダでそのヒントをくれるのですから、これほどありがたいことはありません。

    また、ユニクロを展開しているファーストリテイリングの柳井会長は、以前インタビューで次のようなことをおっしゃっていました。

    「買わないお客様は、なぜ買わないのか考える」

    普通なら、「どうやったら買うか?」ばかりを考えているかと思います。

    しかし、柳井会長はその逆の発想なのです。

    「なぜ買わないのか?」のヒントが詰まっているのが悪評なのです。

     

    経営コンサルタントを雇うのもいいでしょう。

    しかし、その前に最高のコンサルタントである「お客様」に聞いてみるのはいかがでしょうか?

  • 新巨大市場 86、ゲーセン…若者向けのはずがシニアばかり

    面白い記事がYahooニュースに載っていたので転載します。
     
    ~以下転載~
     
    新巨大市場 86、ゲーセン…若者向けのはずがシニアばかり
    フジサンケイ ビジネスアイ 5月2日(水)8時15分配信
     
     トヨタ自動車が4月に発売した新型スポーツカー「86(ハチロク)」。トヨタとして5年ぶりとなるスポーツカーは「若者にもう一度クルマの魅力を伝えたい」というコンセプトで開発された。価格も30歳前後の収入でも手が届くよう、売れ筋モデルは200万円台に抑えた。

     ところが、東京トヨペットのカーテラス渋谷店(東京都渋谷区)が発売後、最初の週末に開いた試乗・商談会に詰めかけたのは、60代前後のシニアが大半だった。2月の予約開始から1カ月間で受注が月間目標の8倍の8000台を突破し、うち50歳以上が25%以上を占めた。

     「家族はもう一緒に乗らないので、自分専用に」と、東京都調布市の男性会社員(58)。杉並区の会社員(61)は「足回りを自分なりに改造したい」と目を輝かせた。1980年代には、型式番号の「86」の愛称で呼ばれ、若者に人気があった「カローラ レビン」の復活として話題になった。ただ、シニア層は当時のブームを知らない。単に郷愁に誘われたわけではない。「実は、われわれの世代がほしい車。たぶんシニアが動くよ」。豊田章男社長(55)が発売前にこう話したように、トヨタとしてもある程度は想定内の反応だった。「86」の開発担当者は「リタイア後は、自分の楽しみを優先したいというシニアはスポーツカーを待っていた」と、してやったりだ。

     「大人は『ひじき』より『とんかつ』でしょう」

     コンビニ大手のファミリーマートが2010年に立ち上げた50~65歳向け商品の開発を手がける「おとなコンビニ研究所」。第1弾の商品となる弁当の開発にあたり、和食の総菜を主体にしようとしたファミマのスタッフに、シニアの交流ネットワーク組織「クラブ・ウィルビー」の男性会員が猛烈に反論した。結局、第1弾の3品には鹿児島産黒豚を使った「ロースとんかつ弁当」などが採用された。昨年11月には東京・代官山にシニア向けコンビニの1号店をオープン。売り場には、有機食材を使ったボリュームのある弁当やイタリアン総菜などが並ぶ。

     クラブ・ウィルビーを主宰し、ファミマの研究所長に招かれたメディアプロデューサーの残間里江子氏(62)は、こう言う。「団塊の世代は、自分たちが実年齢より10~13歳若いと考えていて、年寄り扱いが大嫌い。子供時代に洋画やホームドラマでアメリカ文化の洗礼も受けている。年を取ったら控えめにするという従来の社会通念には当てはまらない」。

     「若者のたまり場」というゲームセンターの“常識”も、大きく変わるかもしれない。「箱の隙間を狙えば取れますよ」。ゲーム大手のカプコンが千葉県印西市の大型ショッピングセンターで運営するゲームセンター。同県白井市の男性(78)は、孫と同世代の若いスタッフにクレーンで景品を獲得するゲームの指南を受けていた。「平日は仲間ときても面白いし、休日に孫と一緒にくれば格好いいところをみせられる」。この男性は見事に景品をゲットした。

     カプコンは、各地で開催しているゲーム教室でシニア層の取り込みに力を入れる。1970年代後半に一世を風靡(ふうび)したテレビゲーム「スペースインベーダー」にはまった世代だけに、OP運営開発部の青木純也部長は「必ずゲームセンターに回帰する」と、自信をみせる。

     「アクティブ・シニア」と呼ばれる巨大な購買層のニーズをつかもうと、企業は試行錯誤を続けている。DVD・CDレンタルのカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の増田宗昭社長(61)は、自らも含め60代以上を「プレミアエイジ」と名付けた。加盟する全国約4万5000店で約4000万人が利用するポイントカード「Tポイント」サービスの膨大なデータも駆使し、その消費動態を探る。昨年12月には満を持して東京・代官山に「おとなのTSUTAYA」をコンセプトにした「蔦屋書店」をオープンした。

     店に置く映画や音楽は往年の名画や懐メロを重視する一方で、書籍フロアには情報に敏感なシニアを意識して世界中から約3万冊の雑誌を集めた。カフェを併設するなど、店作りでは「上質」にこだわった。午前中から夕方はシニアや主婦層でにぎわい、夜には若者や出版・音楽業界関係者が集まる人気スポットになっている。増田氏は、一つの答えを見つけた。「日本の人口構成上、若い人を追いかけてもビジネスは成長しない。『韓流』は、時間とお金のある中高年女性が作ったブームだった。次は60代以上の男性が主役。『こういうふうにかっこよく生きようぜ』と提案したい」

     終戦直後の1947~49年の第1次ベビーブームに生まれた巨大な団塊の世代が今年から65歳となり、完全リタイアの「適齢期」を迎えた。60歳以上の消費支出は100兆円を超え、日本全体の44%を占めると試算されている。高度経済成長を支え、厳しい競争社会を生き抜いてきた世代は、多様な価値観を持ち行動的で、従来のシニアの枠にははまらない。新しい経済のうねりを追った。

     
    ~転載ここまで~
     
    こういった記事が見ると、「今の団塊世代はアクティブなんだな」と短絡的に考える人がいますが、あくまでも団塊世代の中の一部ですから、団塊世代全体のニーズではありません。
     
    「こういったセグメントもあるよ」という記事ですから、誤解しないように。
  • 成功する多店舗展開と失敗する多店舗展開

    今回は多店舗展開をしている、今後店舗を増やそうと思っている方にぜひ読んでいただきたい記事です。

    新規出店する際に立地や店舗の内装、市場調査、商圏など様々な要因を考慮して、出店しているかと思います。
    確かに、それらの要因も成功か失敗かを分ける要因ですが、補助的な要因で、それよりももっと重要な、というより決定的な要因が「ブランディングができているかどうか」です。

    「ブランディング」とは、あなたの会社(お店)のブランドを確立することです。
    ブランドを確立するといっても、高級ブランドにすることだけがブランディングではありません。
    消費者にあなたの会社(お店)がどのようなところなのかを認識してもらうことです。
    例えば、パソコンのMacなら「オシャレでクリエーター向け」といったイメージがあるかと思いますが、それもブランドです。
    同じように、量販店のドンキホーテは、「安い」というイメージがあるかと思いますが、これもブランドです。

    話を戻しますが、お店が新しくできると、珍しさから開店当初はお客様が来てくれます。
    しかし、大抵のお店は2年、3年経ってくると、だんだんお客様の数が減ってきてしまします。
    当然ですが、開店当初にどれだけお客様を呼べるかよりも、継続的に集客できるかどうかが大事で成功するかどうかはそこにかかっています。
    また、あなたの会社がうまくいっていたら、同業他社があなたのお店の近くに出店してくるかもしれません。
    そうなることまで考慮すると、成功か失敗かを決定的に分けるのは、商圏でもなければ立地でもなく、ブランディングなのです。

    ブランディングができていると、例え隣に同業他社の店舗があっても、お客様はあなたのお店を目的にして来てくれます。

    食事を例に出して説明します。
    例えば、行列ができるようなラーメン店というのは、お客様がそこのラーメンを食べるという目的を持って来店しています。
    ですから、隣に空いているラーメン屋さんがあっても、わざわざ並んでラーメンを食べる訳です。
    ですから、隣に同業他社が出店してきても、お客様を取られる心配はありません。
    これがブランディングができている例です。
    隣に同業他社がいようと、立地が多少悪かったり、家から遠くでも、それほど問題にはならないのです。

    逆に牛丼チェーンはブランディングができていない例だと思います。
    牛丼を食べようと思った時、多くの方は「○○の牛丼(○○は店舗名)を食べよう」とは考えないかと思います。
    だから、家から近いとか安いという理由でお店を選ぶので、隣に同業他社が出店してきたら、お客様を取られてしまいますし、価格競争もしなければならなくなるのです。

    多店舗展開する場合、このブランディングができているかどうかは非常に大切です。
    なぜならば、多店舗展開するということは、収益を倍増させるのと同時にリスクも倍増させるからです。

    もしあなたの会社(お店)がブランディングができていない状態で多店舗展開して、ブランディングをしている同業他社が多店舗展開してきたら…
    お客様を次々取られ、一店舗だけでなく、数店舗の売上が下がってしまうからです。
    このように多店舗展開だと負のレバレッジが利いたしまうのです。

    多店舗展開を現在している、または考えている経営者の皆様はぜひ自身の会社のブランディングについて、もう一度確認してみてください。

    ブランディングをする際に、最終的に消費者にどのようなブランドイメージを持ってもらうかという明確なゴールの設定が重要です。

    明確なゴールのないブランディングは、焦点がばやけてしまい、ブランドの確立が難しくなってしまいます。

    詳しいブランディングの方法や成功するブランディングの方法については、いずれ書きたいと思います。

  • 売上を飛躍的に向上させるマーケティング4

    3.プロモーション
    プロモーションには集客、認知など、いくつかの目的がありますが、ここでは販売するためのプロモーションについてご説明いたします。

    ここで大切なスキルは消費者心理を理解していることと、営業力です。

    よく大企業でマーケティング専門の部署がありますが、専門に従事しているのに、なぜプロモーションが下手なのか?

    多額の経費を使い市場調査で消費者心理がわかったとしても、それをどう説明したり、説得すればいいのか、つまり営業力がない人がマーケティング戦略を作っているからです。

    単純に、物を売ったことがない人が、いくら理論を覚えても、理論でしかなく、実践に応用できるほど理解するのは困難です。

    ですから、効果的な商品の訴求方法や消費者の心理を変える方法はわからないのでしょう。

    もしも、あなたが営業をしたことがなければ、何もこれから営業を覚えなくても、営業部門の意見を取り入れ、理論と合わせることで、効果的なプロモーション戦略を作ることができます。

    4.販売チャネル
    これはどういう流通経路で商品を消費者に届けるかということです。

    代理店方式がいいのか?それとも、メーカー直販がいいのか?通信販売がいいか?コンビニ販売がいいのか?などです。

    例えば極端な例だと、高級時計をコンビニで販売するのは間違っているというのは簡単に想像できるかと思います。

    他にも、トイレットペーパーなどの日用品で他社製品と比べて、品質・価格共に優れているのに、代理店方式で取り扱っている店舗が少なければ、大きな機会の損失になるでしょう。

    逆に、野菜を朝収穫して、そのままお客様に発送する産地直送の通信販売ならば、商品の付加価値が上げることができます。

     そして、これら4つのpを組み合わせなければならないのです。

    一時、テレビで紹介されて、コエンザイムQ10が大流行しましたが、どんなにコエンザイムQ10が流行していても、価格を高くして販売していたらどうでしょう?

    1箱数万円で販売していたら、いくら流行していてもそれほど売れません。

    また、交通の便が悪い山奥の店舗でしか販売していなければ、わざわざ買いに来るお客様も少なくなります。

    また、プロモーション方法が悪くて、あなたの会社でコエンザイムQ10を扱っていることをお客様が知らなければ、販売するのは難しいでしょう。

    このように、マーケティングは、一つだけでなく、4つの機能がうまく組み合わさって初めて、強力な効果を発揮します。

     4つのpの要素をうまく組み合わせて、良いマーケティング戦略を策定すれば、営業マンがあれこれ一生懸命顧客を説得しなくても簡単に商品を販売することができるようになります。

    さらに、優れたマーケティング戦略は会社の業績を飛躍的に向上させてくれるだけではありません。

    営業マンの営業スキルに頼って商品を販売していると、売上を売れる営業マンの営業スキルに頼ってしまうことになります。

    これは会社にとって大きなリスクで、裏を返せば売れる営業マンがいなければ、会社が潰れてしまうのです。

    売れる営業マンを確保しておくためには、会社に長く居てもらうためには他社に流れないように多くの給与を支払わなくてはならなかったり、マネージメント面での労力も余計に掛かります。

    さらに、新しく売れる営業マンを育てるための教育費なども掛かってしまいます。

    会社の業績をさらに上げたいのであれば、リスクを回避する上でも、マーケティング戦略を見直すことを強くおすすめいたします。

  • 売上を飛躍的に向上させるマーケティング3

     ここから本題のマーケティング戦略の策定方法についてご説明したいと思います。

    売上を飛躍的に向上させるマーケティング1で書いた4pを組み合わせて、マーケティング戦略を策定します。

    4つpが、うまく組み合わさって初めて、良いマーケティング戦略を策定することができるので、プロモーションだけをいくら改善しても、良いマーケティング戦略を作ることができないのです。

    1.商品
    「どのような商品にしたらいいのか」は、前回の記事売上を飛躍的に向上させるマーケティング2で書いた通り、消費者心理をまず理解しなくてはいけません。

    例えば、今の時代にPHSの電話を販売しても誰も買いません。

    逆に、携帯電話をみんな持ち始めた頃に携帯電話を販売していたら、お客様の方から勝手にお店に来て購入してくれました。

    もっと詳しく書くと、この説明だけで数ページを要してしまうので簡潔に説明しますが、時代の流れや流行、これから需要のある物、機能に優れた生活必需品などの商品だと、ハズレが少なくなります。

    2.価格
    働いていると、つい「原価がいくらだから、利益をいくら乗せて、販売価格はいくらにしよう」と、会社視点で見てしまいますが、ここも消費者視点で見なければなりません。

    「付加価値の高い商品だから、利益率を上げよう」と会社視点で考えても、消費者がその付加価値に、それだけのお金を払いたくないと思うのであれば、ただの空回りになってしまいます。

    ニッチな市場で、利益率を高くしても経営が成り立ち、会社をそれほど大きくしたいと思わないのであれば、それでもいいでしょう。

    ただ、参入障壁が高くなければ、新たに他社が参入してきて、同じレベルの商品を自社よりも安く販売すれば、たちまちシェアを奪われるでしょう。

    消費者視点で価格を考えるならば、間違いなく「良い商品を安く」提供することです。

    今はデフレだと言われていますが、今の時代だからではなく、いつの時代でもこの原則は当てはまります。

    ですから、「良い商品を安く」は普遍の原理なのです。

    「価格競争」という言葉がありますが、価格競争に陥る大きな理由は、他社と比べて「良い商品」ではないので、消費者は価格でしか、その商品を選ぶ基準がなくなるからです。

    他社よりも「良い商品」で「安く」提供すれば、ほとんどの消費者は自社の商品を選ぶでしょう。

    ですから、「他社より劣る製品を安く」や「他社よりも優れた商品を高く」よりも、「良い商品を安く」です。

    ※当然「他社より優れた商品を他社と同じ価格」というのも、実質「安く」している訳ですから、消費者から選ばれやすくなります。

  • 売上を飛躍的に向上させるマーケティング2

     マーケティングを行う際、一番大切なのは消費者心理を知ることです。

    これを知るために大企業は多大な経費を使って、市場調査やテストマーケティングなどを行っているのですが、正直中小企業が同じことをするのは、資金面で厳しいかと思います。

    では中小企業は、どうやって消費者心理を理解すればいいのでしょうか?

    中小企業でもできる経費を1円も掛けないで消費者心理を知る市場調査の方法があります。

    それは、「自分なら?」と考えてみることです。

    これはとても難しい方法ですが、あなた自身も消費者の一人なのだから、「自分なら」という視点で自分自身の心理を考え、分析してみることです。

    自分自身のことなのに、なぜとても難しいというのかと言えば、自分が売る側の立場に長くいると、売る側の感覚が身につき、消費者という感覚が麻痺してしまい、「消費者」という視点で純粋に見れなくなってしまうからです。

    ですから、この方法を使う時は、自分だけでなく、会社とは関係のない家族や友人の意見も参考にすると良いでしょう。

  • 売上を飛躍的に向上させるマーケティング1

     売上を飛躍的に向上させるために不可欠なのがマーケティングです。

    営業部門のベースアップを図るのと比べ、ストレスなく売上を向上させることができるので、売上を伸ばしたいと思ったら、まずは自社のマーケティング戦略を見直すことをおすすめします。

    本題に入る前に、マーケティングについての共通認識がなければ、この後の説明をご理解できないかもしれないので、まずはマーケティングについて簡単にご説明いたします。

    「理論など実践に活かすことはできない」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは多くの経営コンサルタントや中小企業診断士の有資格者などが実践に応用できるほど、理論を深く理解していないためで、むしろ理論を知らなければ、現場で培った以上のことをできませんので、限界が生じてしまいます。

    理論を知ることは、今まで経験した以上の知識を得ることができるので、理論を勉強することを強くおすすめいたします。

     そもそも「マーケティング」の定義はなんでしょうか?

    P.F.ドラッカーはマーケティングについて次のように言っています。

    「究極のマーケティングとはセリングを不要とすることだ」

    つまり、営業マンがあれこれ商品説明をして、商品のニーズを高め、販売するスタイルではなく、顧客の方から、「この商品を買いたい」と言って来てもらうのが究極のマーケティングです。

    さらに、もっとシンプルに言えば、「売れる仕組み作り」です。

    では、どのようにマーケティング戦略(売れる仕組み作り)を作ればいいのでしょうか?

     マーケティングの基本的な理論で4つの要素を組み合わせる方法で、それぞれの頭文字を取って4Pというのがあります。

    それぞれの要素は以下の通りです。
    ・product(商品)
    ・price(価格)
    ・promotion(プロモーション)
    ・place(販売チャネル)
    最後のplaceは多少強引ですが、わかりやすいように4つのpにしたのだと思います。

    もっと詳しく書くと、わかりにくくなってしまうので、先程の4つのpを組み合わせることで、初めてマーケティング戦略(別名マーケティングミックス)になると覚えておいてください。

    本でマーケティングに関する勉強をしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、ビジネス書作家が書いたマーケティングの本は、大抵マーケティングとは名ばかりでプロモーションに関することしか書かれていませんので、マーケティングの本というよりはプロモーションの本と言った方が適切でしょう。

    ですから、プロモーション方法を変えるだけでは、マーケティングではないのです。

    マーケティング戦略を見直す時は必ずプロモーションだけでなく、他の3つの要素も合わせて考えるようにしてください。