デフレと価格競争

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 「デフレは悪い」という内容のニュース番組をよく見ます。

商品の価格が安くなると、企業の利益が少なくなる。

利益が少なくなると、従業員の給与が下がる。

従業員の給与が下がると安い物しか売れなくなって、ますますデフレが進行する。

だいたいどこの番組でもこのような内容です。

しかし、私はそんな単純な問題ではないと思っています。

もう少し詳しく説明すると、まず需要と供給のバランスが崩れており、需要に対して供給が大幅に上回っています。

さらに、長引く不況でサラリーマンの年収が300万と言われるほど下がっており、少ない給与で生活するために節約ブームが起こるなど、消費に対する感情が冷え切っています。

つまり、需要が少ない上に、消費者は買い控えをしているので、企業間の競争が必然的に激しくなり、その状況の中で商品を売るために、多くの企業は利益を削って価格を下げているのがデフレの原因だと言われています。

ここで、私がデフレの一番の原因だと考えているのは、利益を削って価格を下げて商品を販売している企業です。

 うまくいかない理由ばかり挙げても仕方がないので、成功例から考えてみたいと思います。

ファッション業界で一人勝ちと言われているユニクロを展開するファーストリテイリングの財務諸表を見ると、きちんと利益率を確保しています。

徹底したローコストオペレーションで経費を削減し、低価格でも利益が出る仕組みを作っています。

商品の価格を下げても、利益を確保できれば全く問題ありません。

さらには、ヒートテックという新たなジャンルを創造し、新しいライフスタイルを提案して、売上まで伸ばしています。

ヒートテックというオシャレな名前ですが、もとをただせば少し前にヒットしたババシャツをアレンジし、うまくプロモーションして大ヒットさせたのです。

デフレになった根本的な原因は、プロモーションを工夫しなかったり、経費削減をせずに安易に利益を減らして商品の値段を下げたり、企業努力できない企業が多いのが本当の原因ではないでしょうか?

 今は「情報化の時代」と言われるほど、情報が溢れています。

今まで企業が発信した情報(CMやチラシなど)からしか情報を得られなかったのが、現在ではインターネットが普及し、消費者が自ら必要な情報を得られるようになり、またその情報量も膨大になりました。

さらに、最近では携帯電話からのインターネットの接続も活発になり、情報がより身近になりました。

こういった状況の中、競争力のある企業の商品はどんどん売れるようになり、競争力のない企業の商品は益々売れなくなってきました。

これをピンチと捉える人もいるかもしれませんが、私はこれを大きなチャンスだと考えています。

つまり、本当に良い商品はヒットしやすくなり、劣る商品は淘汰されやすくなったということで、正直者が成功する時代になったということだからです。

デフレや不況だと言われていますが、今の時代に企業を成長させるために、今一度企業努力をしてみてはいかがでしょうか?

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